亡くなった人がかんぽ生命の簡易保険に加入していた場合、死亡保険金と特約還付金の支払を受けるケースがあります。

特約還付金の相続税と遺産分割における取扱いと、手続きについてまとめています。

Contents

目次

  1. 特約還付金とは
  2. 請求手続きについて
  3. 相続税における取扱い
  4. 遺産分割における取扱い
  5. まとめ

特約還付金とは

特約還付金とは、主契約の特約である特約保険料の積立部分の返還金をいいます。特約還付金は、被保険者の死亡(一定の場合に限ります。)などにより、契約者が支払いを請求することができます。

特約還付金

特約還付金

請求手続きについて

死亡保険金については、除籍謄本などを提出することにより請求することができます。

死亡保険金などの請求手続き(かんぽ生命)

一方、特約還付金については、保険契約者の権利であり保険金受取人に帰属するものではありません。つまり、被相続人の受け取るべきであった財産であるため、受取手続きには、申請者が相続人であることが分かる戸籍謄本や、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本などの提出が必要となります。

このため、被相続人に配偶者や子がおらず、離婚などにより本籍の移転が多い場合には、戸籍謄本を揃えるのに時間を要します。その結果、支払いを受けるのに時間を要するケースもあります。

相続税における取扱い

特約還付金は、被相続人の相続財産であるため、死亡保険金の非課税枠の適用はありません

<死亡保険金の非課税枠>500万円×法定相続人の数

遺産分割協議における取扱い

特約還付金は被相続人の相続財産であるため、遺言書がない場合や、遺言書があっても指定がない場合には、遺産分割協議を行う必要があります

まとめ

  1. 死亡保険金は死亡保険金の非課税枠の適用あり
  2. 特約還付金は死亡保険金の非課税枠の適用なし
  3. 特約還付金は遺産分割協議の対象となる
  4. 特約還付金は支払手続きに時間を要する場合がある

 

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