タワーマンションによる相続税の節税に規制がかかりそうです。

タワーマンションの財産評価の方法について、パブリック・コメントにかけられようです。

パブリック・コメントとは

意見公募手続とは、行政機関が命令等(政令、省令など)を制定するに当たって、事前に命令等の案を示し、その案について広く国民から意見や情報を募集するものです。これは平成17年6月の行政手続法の改正により新設された手続です。

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なぜ規制が行われる可能性があるのか?

実勢価格 >>>> 相続税評価額

東京都心のタワーマンションについては、特に高層階において、相続税評価額が実勢価格より相当低くなっています。

どのような規制が入り、どのような評価方法となるのかは現時点では不明ですが、相続対策としての有効性がなくなることも十分に考えられます。

節税の効果が無くなった場合の対策

売却、資産の組み換え

相続税の節税が目的で、その他に目的がない場合には、売却することも考えられます。

この場合には、売却による譲渡税の負担などが生じ、売却資金の新たな相続対策を講じる必要があります。

相続時精算課税で贈与する。

現行の規定に基づいてタワーマンションを評価して、相続時精算課税制度を使って贈与します。

相続時精算課税制度を使った贈与は相続財産として持ち戻されますが、持ち戻される金額は、贈与時の価額です。

つまり、タワーマンションについて贈与時の価格で相続時の計算がされます。

※現行の規定に基づいているため、今後の規制によっては異なる取り扱いになることも想定されます。

タワーマンション節税とは

タワーマンションが相続税の節税になるのは、「実勢価格 >>>> 相続税評価額」を利用している点にあります。

実勢価格、販売価格

多くは、高層階ほど日照や眺望がよくなり住居としての快適度が大きくなるため、価格も高くなります。

したがって、タワーマンションの最上階と1階では、同じ間取り同じ広さでも、価格はかなり異なります。

相続税評価額

土地と建物を別々に評価します。土地は、マンションの敷地全体の評価を行い、所有者の区分所有権の持分を乗じて計算します。建物は固定資産税評価額によって評価します。しかし、相続税評価額の計算においては、日照や眺望などは全く考慮されません。
そのため、同じ間取りで同じ広さであれば、通常タワーマンションの最上階と1階の建物の相続税評価額は同じになります。

その結果、相続税評価額が実勢価格の20%程度になるケースもあり、相続対策となります。


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